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21世紀にあなたの仕事はもう存在しない④『インターネットの次に来るもの-未来を決める12の法則-』【読書屋まとめ!】

どうも、こんにちは!アリガテンです。

『インターネットの次に来るもの-未来を決める12の法則-』という本をご存じでしょうか。Kevin Kelly(ケヴィン・ケリー)という人が著者です。

原書タイトルは"THE INEVITABLE" 直訳で「避けられないもの」

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邦題にあるとおり本書は12の法則(12のキーワード)ずつ章が立てられている。これらの12のキーワードは完全に独立するものでなく、相互に連関し合い、重複するところも存在する。12のキーワードが未来を語るうえでの道しるべとなっている。

 

今日は「FLOWING-流れていく」を紹介します。

1.BECOMING-なっていく

2.COGNIFYING-認知化していく

3.FLOWING-流れていく

4.SCREENINGー画面で読んでいく

5.ACCESSINGー接続していく

6.SHARING-共有していく

7.FILTERING-選別していく

8.REMIXING-リミックスしていく

9.INTERACTING-相互作用していく

10.TRACKING-追跡していく

11.QUESTIONINGー質問していく

12.BEGININGー始まっていく

 

私たちがそれを望もうが望まなかろうが「避けられないもの」は必ずやってきます。テクノロジーの進化。それこそが不可避であり「避けられないもの」なのです。その「避けられないもの」を前に未来への知識を少しでも得ておくことは必要なことかもしれません。 

「FLOWINGー流れていく」とは

「FLOWING-流れていく」の意味はイメージしやすいように思う。インターネットという世界において情報は「常にそこにある」のではなく「常に変容している」と認識したほうが正しい。

インターネット上にある情報は基本的にフリーであり、だれもが手にできるものである。インターネットに触れたものは全てコピーが可能となる。コピーされたものがまたコピーされ、そしてまたコピーされていく。その過程で、情報を手にする側のニーズに合わせて情報は更新ないし姿を変えてインターネット上に存在し続ける。

また、それらの情報の更新や変容はリアルタイムで行われている。たとえばネットニュースを見たときに数日前の情報にはそこまでニーズはないだろう。常に最新のニュースがアップされていることを私たちは求める。それはインターネット上の世界にリアルタイムの情報が次々と流し込まれ、それ以前のものは過ぎ去ったこととして流れていくからである。

 

「FLOWING-流れていく」とは、まさにこの状態がさらに促進されることをいう。

誰もが自由に情報に接近し、また情報を発信する側に回る。情報は常に流れている。流れているからこそ、いつでも情報に接近できる。 

このイメージは流れていない世界を想像してみるとより明確にイメージしやすい。

具体例として、テレビ番組とインターネット上の動画を比較してみよう。

テレビ番組は決まった曜日の決まった時間にしか見ることができない。誰もがいつでもというわけにはいかない。一方、インターネット上の動画は一度アップロードされたものであれば、誰でもいつでもその動画を見ることができる。それはテレビ番組が固定化された概念の世界にあることとインターネット上の動画が常に流れている概念の世界にあることを意味する。

 

「FLOWING-流れていく」が変える価値

インターネットに触れたものは全てコピー化され、自在に形を変容させ、またインターネット上に流れ戻ってくる。その世界では、情報そのものには価値がなくなってくる。なぜなら、フリーで手に入ってしまうからだ。しかも、ニーズに見合った形に変容したものが。

情報そのものに価値がなくなったとしても、情報に対してお金を出すシーンはいくらでも存在するし想像できる。それはなぜかというと、情報そのものではなく、情報の周辺にある付加価値にお金を支払っているからである。つまり、その情報の周辺にある付加価値というものはコピーすることができず、コピーすることができない故に無料で手に入るものにお金を支払っているのである。

 

この性質を持つものに筆者は「生成的なもの」と名付け、以下の9つを上げている。

1.信用

信用は時間を掛けて得るものであり、コピーできない。信用のある情報と信用のない情報であれば前者の方が価値があると考えることは自然である。

2.即時性

コピーされフリーとなるには時間がかかる場合がある。たとえば映画上映初日にその映画のDVDが発売されることはないだろうし動画サイトにあがることもないだろう。(後者はゼロとは言わないが。。。)しかし、その映画を公開初日に見るために映画チケットを払うことは自然だ。いずれ、無料で観れることになったとしても。

3.パーソナライズ

その情報を使用・消費するようにカスタマイズされたものであればそこに価値を見出すことは容易だ。ミステリー小説が好きな人にはミステリー小説のオススメリストを、政治学が好きな人には政治関連の本をオススメリストを提供する。好みや興味は人それぞれことなり、ひとりひとりに見合ったものを提供することは価値となる。

4.解釈

情報自体は無料だが、その情報をどう扱うかに対して価値を付けることはできる。筆者は医療の分野でこの傾向が顕著に見えてくるだろうと述べる。たとえば、DNA検査はいずれ無料で実施されるようになる。しかし、その検査でわかったことの意味・どう行動すればよいかという解釈はお金をもらうに値する価値となる。

5.信頼性

品質の信頼性や発行の信頼性をイメージするとよい。誰がどのような目的で作成したかわからない情報よりも情報の発行元が明確となっている情報のほうが信頼がおけ、そこに価値を支払うことは可能だ。

6.アクセス可能性

所有するのではなく、いつでもアクセス可能であることはいまや価値の一つとなる。無料でダウンロードできる音楽だったとしてもそれが自分のデバイスの保存容量を食うものであったり他のデバイスとの同期が不可能であった場合、クラウド上で保管できどのデバイスでも自由にアクセスできるのであればお金を支払う場合もあるだろう。

7.実体化

インターネット上にあるものは全てコピー可能であり、それは実体を持たないことが可能にしている。それが、実体を持った途端コピーが困難になりたちまち価値を持つようになる。たとえば、好きなアーティストの曲やライブを視聴することはインターネット上で可能だが、そのライブに実際に行き参加するということになるとお金を支払うこととなる。なぜなら、実際のライブ経験はコピー不可能だからである。 

8.支援者

熱心なファンの中には好きなものの対象にお金を払いたいと考えている人が少なからずいる。支援者の力には価値が発生する。

9.発見可能性

どれだけ有用な情報であったとしても見つけられず見てもらえなければ無価値と同じものとなる。情報が集合し、利用者がその集合体にアクセスすることで単体では見つけられなかった情報にアクセスすることができるようになった場合、その発見可能性に対してお金を支払うことになる。

 

「FLOWING-流れていく」の4つの過程

「FLOWING-流れていく」には4つの段階がある。この4つの段階は全てのメディアにあてはまり、どの分野でもある種の流動性を持つことになると筆者は述べている。

 

1.固定的/希少

最初の情報・プロダクトの作成者は一人であり、それらを売ることで作成者は利益を得る。

2.無料/どこにでもある

その情報・プロダクトはコピーされ、ニーズの在る場所にはどこへでも到達する。1で述べた価値はここでほぼ失われる。

3.流動的/共有される

情報・プロダクトは分割される。一つの情報・プロダクトだったはずのものが複数のパーツに分解され、利用者はそれらのパーツを入手し、利用者の求める形に組み立てる。

4.オープン/なっていく

ただの利用者だったはずが2と3の段階によって情報・プロダクトの作成者となることが可能となる。そこで新たに作成されたものは斬新であり新たなニーズを生み出すことがある。

 

感想

 「FLOWING-流れていく」はとてもイメージしやすいものだった。それは現状で私たちの生活でありとあらゆるものがこの「FLOWING-流れていく」の変化に沿って進んでいることを体感しているからだ。

私たちは簡単に(Ctrl+Cだけで!!)インターネット上の情報をコピーすることができる。無料で動画をストリーミング再生できる。まさにこれが「FLOWING-流れていく」の原点だろう。

 

著作権とか特許とか情報の作成者には権利が与えられるのが当然と考えることも多いが、実際のところ、その考え自体を見直し、また情報の作成者はコピーされることこそ当然という認識の上で情報をうまく作成し利用したほうがいいのかもしれない。 

 

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