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◇年間100冊読書日記◇趣味の読書の語り部屋

『旅猫リポート』猫好きにはたまらない!?猫と飼い主の相思相愛ロード小説!!【読書屋!】

どうも、こんにちは!

三度の飯より本がすきアリガテンです。

 

 

みなさん、突然ですが、

 

猫って好きですか?

 

 

 

私は好きでもなく嫌いでもなく可でもなく不可でもないって感じなんですが、この小説を読んで、猫と暮らしたいー!って思ってしまいました。猫好きの人にはもうたまらない、猫嫌いの人にも猫っていいなって思わせられてしまう小説です。

 

 

そう、今日、紹介するのは有川浩『旅猫リポート』です!有川ファンの中にはこの小説が大好きって人もいるんじゃないでしょうか。

 

 

主人公はサトルとナナという猫。元々、野良猫だったんだけれどサトルの車のボンネットがお気に入りの場所でお互い顔見知りになり、ナナが車にはねられて怪我をしてしまった時にサトルが助けたことをきっかけに一緒に暮らすことになる。

 

 

サトルは筋金入りの猫好き。猫の気持ちがすごくわかる奴で、猫からしてもサトルはすごく信用のおけるタイプの人間。

 

サトルは5年間一緒に暮らしたナナをある事情で誰かに引き取ってもらわなくてはならなくなる。愛猫を預けるんだから絶対に妥協できないとサトルの昔の友達を訪ねていく。サトルの車に乗ってサトルの友達たちに会いに行く旅路がストーリーとなっている。

 

 

サトルとナナのお互いを思う気持ちがいっぱいに描かれ、サトルが昔の友達に出会い昔話をするにつれてサトルの辛い過去と友達がいたことで幸せに満たされていた過去。そんな過去を明らかにしながら、サトルとナナは未来へ進んでいく。

 

サトルはとにかくナナを大切にしてくれる新しい飼い主を見つけるために、ナナはサトルと一緒にまだ見たこともない世界を見るために。

 

サトルが行く先々の友達はみんな良い人たちで、サトルがナナを預けなければならない気持ちを聞こうとはしなかった。いや、聞かない方がいいと思ったのだろう。たぶん、ナナしか理由は知らなかったんだと思う。サトルのことが大好きだから、みんな理由を聞かずにナナを預けてもいいよと言ってくれる。

 

 

でも、サトルはナナのために妥協はできないから、断り続けてしまう。

 

最終的に、サトルを育ててくれた叔母さんのところに落ち着くわけだけれども、そこからがもう涙なしには読めません。

 

 

この小説のとにかく素敵なところは、ナナを思うサトルとサトルを思うナナの関係性だ。その関係性はサトルの視点から小説が描かれるだけではここまで表現できなかっただろう。ナナの視点から小説が描かれることで、ナナに対する親近感、ナナからサトルへの忠誠心や愛情というものがひしひしと感じるように描かれる。そのお互いを思う気持ちが小説全体のムードをやわらかでいとおしいものにしており、読後のあたたかい気持ちは抜きんでている。

 

 

"僕のリポートはもうすぐ終わる。それは決して悲しいことじゃない。僕らは旅の思い出を数えながら、次の旅へと向かうんだ。先に行ったひとを思いながら。後から来るひとを思いながら。そうして僕らはいつかまた、愛しいすべてのひとびとと、地平線の向こうで出会うだろう。"

 

 

猫が語る飼い主との絆を描いた小説です。ぜひ、読んでみてください。