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◇年間100冊読書日記◇趣味の読書の語り部屋

5つのリドルストーリーが1つの男の思いを紡ぐ『追想五断章』【読書屋!】

どうも、こんにちは!有江亭です。

また読んじゃいました米澤穂信作品。最近頻度高いですよね、すみません。 

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でも、どれを読んでもページがサクサク進んでしまうほど面白い小説ばかりなんです。読書初心者さんがサクッと面白い小説を読みたい!となったときはまず一番にオススメできる作家さんかもしれません!アリガテンが最近ハマっているなかでも、今日紹介するのは米澤穂信『追想五断章』です。

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本当に怖いホラー小説。『残穢』【読書屋!】

どうも、こんにちは!有江亭です!

ふだんあまり読まないジャンルの小説を読んでしまいました。怖かった。ホラー小説です。文章でここまで恐ろしさを表現できるのはすごいなと。小野不由美『残穢』を紹介します。

普段は明るい気持ちになる小説を読むことが多いんですけどね!

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まず、この装丁みてください。ページをめくる前からちょっと気味の悪さが出ちゃってますよね。あまり自分の本棚に置いておきたくない装丁だったりします。

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この『残穢』は2013年の山本周五郎賞を受賞している作品であることからも小説としての物語性、作品の完成度などかなり高く評価されていると言えます。実際に読んでみるとなんだかドラマを見ているように物語の1シーン1シーンが頭の中で鮮明に描かれていく印象がありました。内容がホラーだけに読みながら終始怖いなぁ君が悪いなぁと思わざるを得ないほどでした。

主人公は作者本人でしょうか。怪談を得意とする女性作家が主人公。彼女の小説の読者に怪談があれば教えてくれとあとがき部分に記載をしていた時期があり読者から多くの情報が集まってくる。情報提供者はもちろん小説のなかで登場する人物は皆仮名を用いているという。ここでこのホラーはノンフィクションなのか!?という思いが頭を支配していく(実際フィクションか否かはわからない)。読者から届いた怪談の中に「岡谷マンション」に怪奇現象があるという情報があった。このマンションから物語は始まっていく。

マンションと怪談といえば、ある特定の部屋に怪奇現象が起こり、過去を紐解いてみるとその部屋で自殺やら殺人があった。そして、そこで亡くなった方が霊として出るんだというのが相場かもしれない。本書の中でも主人公はそう語るのだが、「岡谷マンション」の場合は少々異なる。複数の部屋で同様の怪奇現象が起こっていたのだ。そこで主人公はその謎を紐解くため聞き込み調査を始める。その調査を進めていくにつれて、マンションだけでなく隣接する集合住宅でも同様の現象が起きていることがわかっていく。

この小説の特異であり面白みとなっているところは、現代で発見した怪奇現象をどんどん過去にさかのぼっていく形で物語が進行し、同時にその謎の怪奇現象の背景が暴かれることだといえる。しかも、その謎が暴かれれば暴かれるほど、根が深く、手に負えない程強力な全体像が見えていく。語られてはいないが、最初はこの怪奇現象の謎を明らかにし解決することを目指していたのではないかと思う。しかし、問題が見えてくれば見えてくるほど、自分たちの対処できるレベルのものでないことがわかり、残った好奇心だけで問題に向かっていく様が伺うことができる。

小説のタイトルともなっている「残穢」。穢れというものが日本の怪談ではよく出てくる。その穢れという考え方は私たちの日常生活にも密着し、穢れを落とすための儀式などが生活に根付いている。たとえば、土地に建物を建てる際は地鎮祭を行う。これはその土地の穢れを落とし、建設工事がよく行われることを目的とした儀式だろう。そのような、穢れを落とすための儀式を行ってもなお、残り続けてしまうほど強烈な穢れ。その穢れの前では私たちは蛇の前の蛙よろしくなにもできない無力なモノとなってしまうのかもしれない。そして、その穢れは感染するかのようにいまも広がっているのかもしれない。

 

"穢れに触れる我々も、呪術的な防衛は行う。死者を供養し、土地を浄める。だが、あまりに強いためにそれでもなお残る何かがあるとしたら。「浄められずに残る何か――」時間の流れや呪術的な清めでも浄化しきれなかった残余の穢れ。"

 

ホラーの中身には触れず、表面的なおおまかな部分だけを紹介しました。ぜひ、読んでみてください。怖いながらも読みごたえのある小説です。 

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速報!本屋大賞2017受賞作が公表!これは読書したくなる!【雑記屋!】

どうも、こんばんは!有江亭です!

本日(4月11日)、本屋大賞2017が発表されました!

本屋大賞といえば、全国の書店で働く書店員が推薦して決定される賞であり、本屋の書店員ということはいわば私たちと同じ読書好きの一般人。だから、読者目線の読み易くて面白い小説が毎年受賞しているように思います。その分、毎年期待して注目しているんです。

ノミネートされた10作品は既に公表されていたので、個人的に予想を立てようと思っていたのですが、恥ずかしながら「読みたいけどまだ読んでない」そんな本ばかりでした!本日、大賞も決まりましたし、片っ端から読んでいこうと思っています。ここでは、ノミネートされた作品と本屋大賞2017を受賞した作品を紹介していきます!!

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21世紀にあなたの仕事はもう存在しない③『インターネットの次に来るもの-未来を決める12の法則-』【読書屋まとめ!】

どうも、こんにちは!有江亭です。

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『インターネットの次に来るもの-未来を決める12の法則-』という本をご存じでしょうか。Kevin Kelly(ケヴィン・ケリー)という人が著者です。

原書タイトルは"THE INEVITABLE" 直訳で「避けられないもの」

邦題にあるとおり本書は12の法則(12のキーワード)ずつ章が立てられている。これらの12のキーワードは完全に独立するものでなく、相互に連関し合い、重複するところも存在する。12のキーワードが未来を語るうえでの道しるべとなっている。

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Bluetoothイヤホンによる生活レベルの向上についてのレポート【雑記屋!】

どうもこんにちは!有江亭です。

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普段は読書メモ【読書屋!】ばかり書いてますが、今日は【雑記屋!】です。

最近、Bluetooth対応のイヤホンを買った。これがなかなかいい買い物をしたと感動レベルなので、読者各位にお伝えしようと思い記事を書いています。

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速報!ワーホリ先に新たにスペインが追加!【雑記屋!】

どうも、こんにちは!有江亭です。

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 いやはや、個人的にはとってもGoodなニュースが飛び込んできました!

なんと、あのスペインが日本のワーホリ先として追加されることが決定したようです!!2017年4月5日に決定したばかりのアツアツホヤホヤのニュースです!

 

ワーホリ(ワーキングホリデー)って何?って方もいると思うのですが、ざっくり説明すると、「2国間で結ばれる協定に基づくもので、青年が相手国に休暇を用いて滞在する際に一定の制限のもと就労が認められるビザがもらえる制度」ってイメージでOKです!厳密に協定の内容や制度のことを知りたい場合は「ワーホリとは」とかで検索してみてください。ゴリゴリ検索結果がでてくると思います!

 

日本は現在18か国とこの制度を結んでいます。スペインが18か国目ということですね。そのほかの主な国は、アメリカ・オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・韓国・フランス・ドイツ・イギリスなどなど。一度は行ってみたいという国が結構含まれている印象じゃないですか?

 

スペインとのワーホリ制度を実際に使うことができるようになる日程など詳細は現時点で決まっておらず、これから詳細を詰めていくようです。

 

私の大学時代の友人は大学を休学してワーホリ制度を使ってオーストラリアに行っていました。語学の勉強と料理の勉強を同時にしたくて、有名なレストランで3カ月か4カ月程度働いていました。その友人から聞いたところ、日本語が話せるのはアドバンテージだそうです。というのも、上記の国のメインの地域であれば日本人旅行客が多くいるので、日本語でコミュニケーションを取れる人間が働いていることはレストラン側からも喜ばれるってことなんですね。本人は英語と料理の勉強ができるわけですから、お互いにWin-Winの関係を築けたってことですね!

 

個人的にはスペインってのが熱いです。卒業旅行で男友達2人でヨーロッパ周遊をしたんですが、個人的にスペインのバルセロナがダントツでお気に入りで。いつかスペインに移住したいなと思ってる毎日なんです。そんな中、日本とスペインの距離が縮むようなニュースが流れてきてとても嬉しい気持ちになったわけです。

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ワーホリは若い人しか使えない、国が用意してくれたチャンスです。もし、あなたに熱意と条件が整っているのであればチャレンジしてみてはいかがでしょうか?留学とはまた違った学びが得られると思いますよ。費用も安く抑えられますしね!

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一読の価値あり!シェイクスピアの名作喜劇!『ヴェニスの商人』【読書屋!】

どうも、こんにちは!アリガテンです。

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2週間に1度程度、古本屋で気になったものを手あたり次第買い物カゴに入れレジでお会計をします。そのなかに紛れ込んでいたのが本日紹介するシェイクスピア『ヴェニスの商人』です!あまりに有名ですが、意外とどんな話なのか知らなかったので面白いなーと思いながらページを進めることができました。

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シェイクスピアといえば1600年前後(日本においては江戸幕府が開かれた時期!)に活躍した劇作家というところでしょうか。当初は喜劇調のものが多かったが次第に悲劇を多く書くようになりました。

この『ヴェニスの商人』は喜劇の部類に入る。物語はハラハラドキドキさせられながらも大逆転劇に心を奪われる。ピンチ→ピンチを救う何か→ハッピーという流れが物語の中の構成になっている。本作はあくまで劇として書かれているものなので、シーンが明確に分かれている。シーンに分けて紹介すると、あらすじが理解しやすいだろう。

ちなみに余談だが、登場人物の名前がとにかく似てるような奴らばかりで(バサーニオー、グラシャーノー、ソレイニオー、サレアリオーなどなど)、個人的には最初戸惑いを隠せなかった。次第に慣れるが、カタカナの似通った名前は勘弁してほしい(笑)

そう、シーンごとにざっくりあらすじを紹介せねば。

ヴェニスの街で主人公アントーニオ―が友人の悩みを聞くシーン

ここでは、主人公アントーニオ―の友人バサーニオ―がベルモントの貴婦人に婚約を申し出るためお金が必要だと相談を持ち掛けてくる。アントーニオ―は貿易商であり、金は貸す工面はできるが今すぐには難しいと判断し、ユダヤ人のシャイロックに金を借りることとなる。その際に、シャイロックにアントーニオ―が金を返せなかった場合はアントーニオ―の体の肉を1ポンド分切り取るという約束を結ぶ。ここが起承転結の起にあたる。ここでのやりとりが物語の基盤になっている。ユダヤ教が異教徒として描かれていることにも注目しておかなくてはならない。

バサーニオ―がベルモントへ行き貴婦人と婚約するシーン

アントーニオ―がユダヤ人シャイロックから借りた金をもとにベルモントへ行き貴婦人に結婚を申し込む。貴婦人が提示した条件をクリアし、彼は晴れて婚約を結ぶこととなる。その際に、貴婦人から指輪を贈られ、この指輪をなくしたりはずしたりしてはいけない、もしそのようなことをしたときには愛が覚めた証だという誓いを結ぶ。この段階では、指輪は単純な愛の誓うためのものと思い読み進めるが、後に物語の上での重要な装置であることがわかる。

アントーニオ―が金の工面ができない知らせを受けヴェニスへ戻るシーン

ベルモントの貴婦人と婚約を結んだバサーニオ―のもとにある知らせが届く。その知らせにはアントーニオ―の頼りにしていた貿易船が難破してしまったためユダヤ人シャイロックから借りた金が返せそうにないということが書かれていた。この知らせを受けたバサーニオ―はすぐにでもヴェニスへ駆けつけ友を救わなければならないと妻となった貴婦人に言った。すると、貴婦人は金の工面はいくらでもするからすぐにヴェニスへ行くようにと催促した。そして、ヴェニスに戻ったバサーニオ―はアントーニオ―が法廷にかけられてしまうことを知る。ユダヤ人シャイロックの望みはアントーニオ―の心臓を切り取り殺してしまうことであった。

貴婦人がアントーニオ―を救うシーン

絶対絶命のアントーニオ―を救ったのはバサーニオ―の妻となった貴婦人であった。この貴婦人が法廷で発言権のある博士の助っ人に扮して法廷でアントーニオ―とシャイロック、そして公爵相手に論じる。そして、法の下にシャイロックの慈悲心を確認したがその慈悲心を呈することはないことがわかり、ある方法でシャイロックを陥れアントーニオ―を救う。この判決によって、命を救われたアントーニオ―、友を救うことのできたバサーニオ―はこの貴婦人が扮した博士の助っ人に感謝を述べ、御礼の金を渡そうとする。しかし、金を受けることはなく、他のものを要求した。

貴婦人がすべてを打ち明けるシーン

金を受け取らない貴婦人が唯一願ったものはバサーニオ―が指にしていた指輪であった。しかし、バサーニオ―としても容易に差し出すことはできない。なぜなら、この指輪は愛の証として貴婦人に贈られたものであり、絶対にはずさないと誓いを立てたからだ。しかし、友の命を救ってくれた人が望んでいるものを渡さないのもおかしな話と最終的に指輪を渡す。ベルモントへ帰ってきたバサーニオ―はその貴婦人に指輪をしていない旨を問い詰められる。バサーニオーはたじたじしつつ友を巣くうためだったと主張し、指輪を渡したことについては謝罪した。しかし、貴婦人の手の中にその指輪があり、そこから貴婦人はその日のことを打ち明ける。そして、バサーニオ―とアントーニオ―は貴婦人のおかげで命を拾ったことに驚き、再度感謝を述べその後の愛の誓いを述べる。

 

劇として見てみたいというのが第一印象だった。この本自体も脚本として書かれているので自分の頭のなかで各シーンや登場人物の姿形なんかを想像しながら物語を読むと非常に面白く、そのイメージを劇として見ることができたら非常に幸せだろうなと。物語自体は非常に面白く裁判シーンなどは少しハラハラドキドキしながら読み進められる。物語の構成も非常にシンプルだが、逆転劇がいたるところに散りばめられており読んでて飽きないなと思う。

たまには名作中の名作に出会うことは大切だなと思うほど、良さを感じた作品だった。

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