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◇年間100冊読書日記◇趣味の読書の語り部屋

お笑い芸人が霊能者に成りきって・・・奇想天外なストーリー『大仏男』【読書屋!】

どうも、こんにちは!三度の飯より本が好きアリガテンです。

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このブログでも以前いくつかの小説を紹介した原宏一さんですが、またまた本屋で手に取ってしまいました。今回は『大仏男』を紹介します。

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 お笑い芸人を目指す男女の二人組が売れるために試行錯誤しながら努力していくストーリー。

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ミステリー小説にドキドキする!!やっぱり面白くて。『インシテミル』【読書屋!】

どうも、こんにちは!三度の飯より本がすきアリガテンです。

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今日はもう知ってる!って方も多いのではないだろうか。映画化もされている米澤穂信『インシテミル』を紹介します。

 ずっと前から存在は知っていたし古本屋でもよく見かけていたのですが、「有名・はやり・話題」を遠ざけがちなあまのじゃくなので読んではいませんでした。だけど後悔です、ほんとに。はやく読めばよかった。

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ソフトバンクのネット小説投稿サイト「ツギクル」が新しい。~AI(人工知能)を使って小説を評価する~

どうも、こんにちは!

三度の飯より本が好きアリガテンです。

 

私はそこそこの多くの読書を経験している方だと思う。数分でも時間があれば本を開いて読みものをしていたい性質だ。 ただ、偏見はないのだがライトノベルやネット小説といった類とはいままで交わってこなかった。

 

ライトノベルに関していえば、本の装丁があまり好みじゃないことがライトノベルの本棚に足が向かわない理由の一つになっている。どれもこれも主張が激しいタイトルで表記され原色が多いイメージ(申し訳ないが本当のところはよくわかっていない。これこそ偏見といわずしてなんというのだろうか。)

 

ネット小説は空き時間でちょこちょことスマホで読むことはある。ただできれば、縦書きで読みたいなぁなんて思ってしまうのがよくないのだろう。あまり熱を入れて読むことは少ない。

 

 

「ツギクル」というネット小説投稿サイト

そういう性質の私がこのサイトは面白い!と目を付けているサイトがある。

 

それが「ツギクル」というネット小説投稿サイトだ。ツギクル株式会社が提供しているサイトで、どうやらソフトバンクグループの会社のようなのだ。ソフトバンクと言えば情報革命を掲げ今やビジネスマンの多くが動向を気にしないにはいられないほどの大きな会社だ。そのグループ内にあるツギクル株式会社。ツギクルで投稿された小説がライトノベルとして出版されることもあるそうだ。事実、このサイトでランキング上位のものは実際の本として販売されている。

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私がなぜツギクルに目をつけたか

別に特段面白い小説が揃っているというわけではなく(とはいえ、毎日の更新を楽しみにしてるものも2,3ある。)AI(人工知能)によって、投稿された小説を評価するサービスが付与されているからである。多くの小説投稿サイトは自分で書きあげた小説をアップロードしていく。読者の反応という意味でのフィードバックはあるかもしれないが、自分の作品や文書への評価は基本的には存在しない。

 

だが、ツギクルは自身が設定したジャンルとの適合度やひらがな漢字の割合、一つの文章の長さなど多くの情報をAI(人口知能)が分析し提供してくれるようだ。これは小説の書き手としてはうまく利用すれば新たな発見のあるサービスとなるかもしれない。

 

 

AI(人工知能)と文学の世界はどういう関係を築いていくのか

仕事上、AI(人口知能)に触れることが多いのだが、本当に社会の仕組みや情報を大きく変え得るものと成りえる。ただ、AI(人工知能)の可能性を完全に理解できないという前提で書くが、AI(人工知能)が作品を評価していくと最終的にかなり似た作品群が生まれてしまう恐れはないのかという素朴な疑問を持っている

 

事実、このサイトの同ジャンルでランキング上位のものはなんだか作風や読後感、読みやすさ等が似通っている気がするのだ。思い込みかもしれないが、そう感じる。

 

実際のところ、日々進化していく技術の発展は止められるわけがない。そして、文学や芸術の作り手として機械が参入してくる。そうなったとき、文学や芸術とはなんになるのだろうか。それらが持つ意味は変質するのかしないのか。私の未来への興味は尽きない。

杉原千畝ってやっぱりカッコいい。『諜報の天才 杉原千畝』【読書屋!】

どうも、こんにちは!

三度の飯より本が好きアリガテンです。

 

杉原千畝って人は知っていますよね?知らない人がいたらGoogleでもYahooでもいいので調べて知っておくといいですよ。最高にカッコイイ日本人ですから。

 

 

誰しも、1人くらいは尊敬する人ってのがいるんじゃないかと思う。両親を尊敬している人もいれば、恋人や友達を尊敬する人もいるだろう。歴史上の人物や有名人を尊敬する場合もあるだろう。私にとってはこの杉原千畝が尊敬する人の一人なのだ。

 

そして、今回紹介する白石仁章『諜報の天才 杉原千畝』は彼の一生を「諜報」の力を有効に用いた人間(筆者は「インテリジェンスオフィサー」と呼ぶ)として詳細に描きだしている。

 

 

杉原千畝で有名なエピソードはリトアニアで大量のユダヤ人に対し日本の通過ビザを発給したことだろう。その行動によって、6000人の命を救ったと言われている。この行動は人道的であり賞賛されるべきものだが、そもそも杉原がどういう人物で経歴でどのような考えを持っていたかという背景を知っている人の数はぐっと少なくなるのではないだろうか。

 

 

そう、本書ではその有名なエピソードが起こるまでの杉原の経歴や人物像をかなり明確にし、そうすることでその後のビザ発給という杉原の行動がよりクリアに見えてくるようになっている。

 

インテリジェンスオフィサーとはどういう姿のことをいうのだろうか。杉原は情報収集に長けていた。元々のロシア語が専門だったこともありロシア人のコミュニティに自分の居場所を作った。そこが彼の情報源となる。当時の外交官としては異例の情報収集の仕方だったが、その情報源こそが杉原を杉原たらしめた。情報を得るためには自身の身を危険にさらしてでも有用な情報に近づこうとしたし、彼の交渉力は抜群だった。外務官として最重要任務である現地で獲得した情報を本国日本へ送る情報は量が多く的確であり、その情報から導き出される読みは正確なものであった。

 

もちろん、それら有用な情報は杉原自身の情勢判断にも活用される。杉原のいるリトアニアを含むバルト三国、ソ連、ドイツの関係性は非常に敏感で神経質なものとなっていた。すくなくともドイツの対ユダヤ人政策は誰もが知っているように残酷なものであった。それは現地にいるユダヤ人が最も恐れることであり、時間の問題で自分自身の身に危険が迫ることは理解できていた。

 

そのため少しでも早く逃げる、ないし安全な場所へ移動する必要があった。杉原のいる大使館を囲む大勢のユダヤ人に対して日本通過のビザを発給する判断をする。

 

これはもちろん、杉原の独断によるものだ。日本の外務省に問い合わせるとビザ発給はNoという答えが返ってくる。故に杉原は日本を相手にインテリジェンスオフィサーとしての能力を発揮する。ビザ発給についてのアリバイを作りつつ、1人でも多くのユダヤ人がビザを手に入れ日本を通過しアメリカへ行くことができるよう知恵の限りを尽くしたのだ。

 

いまを普通に生きていても、自分の頭で考えられない人が多いように思う。ルールに従うのは簡単だ。しかも、とても生きやすく整備されている現代ではルールやマニュアルに沿っていれば大きな失敗はしない。しかし、ルールそのものがリアルタイムで発生しているイベントに見合わないことは多い。もちろんルールの存在は否定しない。人が社会を持って生きるためには不可欠なものだ。しかし、ルールに縛られていては思考停止の状態となんら変わらない。目の前の状況を時分の目で見て自分の頭で判断する。この力こそがいまの世に求められているのではないだろうか。

 

最終的に外交官を辞職するが、彼は晩年、彼の行動によって生き延びたうちの一人がイスラエルの外交官として杉原を訪ね、またイスラエル政府から勲章を贈られるに至っている。この勲章はホロコーストからユダヤ人を救った人に贈られるもので「諸国民の中の正義の人」という勲章である。

 

彼の行動は正義の人と呼ぶにふさわしいことは間違いないだろう。杉原千畝の生き方を再び見つめたい人にはオススメできます!

おかしなことばかりの今だからこそ、この男の生き様を学ぶ『「粗にして野だが卑ではない」石田禮助の生涯』【読書屋!】

どうも、こんにちは!

三度の飯より本が好きアリガテンです。

 

 

「粗にして野だが卑ではない」という言葉を知っているだろうか?声に出すとどこか心地良いリズム感で耳に残り良い。どこかで聞いたことがあったけど、どこの誰がどういう時に言った言葉なのかは知らなかった。

 

近所の駅前にある30年以上営業している古本屋さんの屋外に出された100円の棚の中に『「粗にして野だが卑ではない」石田禮助の生涯』という本があったものだから、その言葉に惹かれて手に取ってしまった。駅のホームのようなところで堅物そうでいてスタイリッシュなおじいさんが蝶ネクタイをつけ腰に手をあてて立っている写真が本の表紙に使われている。おそらくこのおじいさんが「粗にして野だが卑ではない」とかいう気の利いた言葉を言ったんだなと推測しながら、本をレジに持って行った。

 

その推測は当然のようにあたり、このスタイリッシュなおじいさんこそが石田禮助であり、大手商社の三井物産を35年勤め、後に国鉄総裁になった人物である。この本は彼の一生涯を描いた本となる。

 

彼の生き様はいまを生きる我々こそが学ぶべき姿であり、彼のジェントルな精神を垣間見ることであなたの毎日を少しだけ変えることができるかもしれない。

 

 

彼は大学を出ると三井物産に就職し2年間を日本で残りの30年以上を国外で過ごしている。明治19年の生まれであるが、これだけの年月を海外で過ごしたとあらば、当時の日本人の規格のはるか外の人物であったことは想像に難くない。

 

三井物産時代の彼は商社マンとして多くの業績を残すとともに海外の知識人に負けず劣らずの精神を持ち対等に渡り合った。

 

そして昭和14年には代表取締役にまで上り詰める。しかし、商社マンとして現場に出ていた時に比較して会議ばかりの毎日に嫌気がさし、他にもいくつかの要因が重なり三井物産を退職することとなる。

 

退職後は国府津で約10年ほど農業や畜産のようなことをやり自給自足の生活を送っていた。そこへ、国鉄総裁への声がかかり78歳にして国鉄総裁のポジションにつく。

 

 

海外生活中に見た海外の知識人たちが晩年は「パブリック・サービス」に従事している姿を見て、石田の理想とする老後も「無償で人や社会のために貢献すること」であった。それを実現するために彼は国鉄総裁の地位に就き自らの給料はいらないとまでいうほどであった。

 

 

彼はとにかく「卑」であることを嫌い、思った事は言うし、常に正直であった。

 

当時の歴代国鉄総裁は国会や議員たちには頭があがらないといったように明確に上下関係ができてしまっていた。しかし、石田ははじめての国会にて自己紹介をするさいに「生来、粗にして野だが卑ではないつもり」「嘘はつきませんが、知らぬことは知らぬと言うから、どうかご勘弁を」と言い、これまでとは大きく異なる異例の国会挨拶をした。国会や議員たちに対してあくまで対等であり、命を輸送する鉄道の代表であることを明確に意思表示した形となった。

 

国鉄総裁となった際に、安全の確保や営利能力の向上など当時の国鉄の課題となっていたことに真摯に向き合い未来を見通して活動した。そして、厳しいながらも、彼と接した人間はみな彼の魅力に惹きつけられていった。

 

 

"石田が国鉄を去る日、廊下から正面玄関にかけて職員や女子職員の人垣で埋まり、さらに道路にも、その先に当時設けられていた歩道橋にも人々が鈴なりになっていた。いつもと同じ蝶ネクタイ姿の石田は、その中でもみくちゃにされながら、手をあげて歓送に答えた。それは「匂いのいい仕事」を終わった男にふさわしい花道の姿であった。"

 

 

彼の働く姿もプライベートの姿も「粗にして野だが卑ではない」を体現しており、不正怠惰を許さず、自分の信念に従って生き抜いた様は現代の日本にこそ必要な要素であるように思ってならない。

 

石田の生涯の生き様自体も素晴らしいのだが、それをここまで克明にそしてイキイキと描くことのできる筆者の筆力もこの本の魅力である。彼の厳しいところも暖かみのあるところもユーモラスなところも全てを書きあげている。筆者の文章と石田の信念を通した生き様が絶妙に混ざり合い、読み物としてとても質の良いものとなっている。もし、古本屋で見つけられたら是非手に取ってみてはいかがでしょうか。

読書屋!オフシーズンの海の家ジャック~自分の本屋を作るとしたら~【雑記屋!】

お題「自分の本屋を作るとしたら」

どうも、こんにちは!

三度の飯より本が好きアリガテンです。

 

 

まさに私得なお題「自分の本屋を作るとしたら」、他の方が書かれた記事を人類が進化の過程で勝ち得た偉大なる能力「妄想」とともに楽しく拝見させていただいています。

 

私自身、5年以内に実現したい夢の一つに「海の見える本屋を作る」というのがあり、今回のお題に乗じて頭の中のイメージを文章にしてみたいと思います。

 

まず、なぜ「海の見える本屋」というテーマなのか。

単純に、私自身がどういうシチュエーションで本を読めたら幸せかなと思った時に「暑すぎない季節にビールを片手に海を眺めながらビーチサイドで本を静かに読む」というのが一つの理想形だったわけです。私が幸せを感じるシチュエーションは多かれ少なかれ他の方も幸せを感じるだろうと。というわけで海の見える。あわよくば、海で。本を読める空間を作りたいわけです。

 

読書家ってのは往々にして真夏の太陽がアレルギーですから、水着のお姉さまやらナンパなボーイたちが湧いて出てくるシーズンはダメです。海水浴のシーズンではないけれど、暖かくなってきたなぁ、まだ暑いなぁという時期が狙い目です。月見バーガーよろしく期間限定の本屋です。

 

そのシーズンにおいて、どうやら海の家は無人になっているようですから、そこを安く借りて、若手作家の小説をメインに往年の名小説なんかをちょこちょこおいていきたいわけです。あまり重たい本は無しです。家で机に向かって読んでください。読書のきっかけづくりになるような読みやすくて読んだ後に面白い!他のも読んでみたい!と思えるような本をそろえたいなと。とはいえ(偏見はないですが、)ライトノベルは本当に話題なものだけを気持ち程度に。

 

そうそう、イスやベンチやビーチチェアなんかを海の家の中だけでなく浜辺に適当に並べて、日差しはパラソルで防ぎましょう。食事はできないですが、ドリンクは注文できて、コーヒーとビールがあれば個人的には十分です。お客さんの要望に応えて甘いジュースなんかも置いた方がいいのでしょうか。ニーズには応えたい。でも、いくらニーズがあっても養命酒なんかは置く気にはなりません。ビーチに養命酒、おでんにクレープの組み合わせ並みに合いませんから。

 

BGMはどうしましょう。読書中に音楽は必要か、これは悩ましい問題です。私は無音がもっとも集中できるのですが、本を開いている方が同時にイヤホンを付けている姿をよく目にします。器用だなと思いつつ、そういう方にとっては音楽があった方が自分の世界に入っていけるということなのだろうか。まぁ、そういう人はBGMがあってもイヤホンをつけるんだろうけれど。

 

 

どうでしょう、ビーチにある本屋さん。私なら一度は立ち寄ってみたくなりますが。

本とビールと水平線。自分のイメージを文章にすることってワクワクしますね。

二子玉川を舞台にスタイリッシュなマスターに惚れる『バー・リバーサイド』【読書屋!】

どうも、こんにちは!アリガテンです。

今日は、二子玉川在住の作者が描く二子玉川のバーが舞台の小説吉村喜彦『バー・リバーサイド』を紹介します。

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 二子玉川にはよく行くので、二子玉川が舞台!とPOPが書いてあるのを見て手に取ってみました。この著者のことは知らなかったのですが、サントリー(プレミアムモルツにはお世話になっております)の元社員だったようです。実際、本書の中にはお酒の名前や飲み方、お酒に関する背景知識などが満載で流石サントリーで働いていただけあるという印象です。

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